01 November
google ukishima map
ホームページにグーグル・マップをアップしました。
パブリックな仕事がどこにあるか一目瞭然です。
自己満足度がとても高い...。
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18 October
Border
エジンバラの南、ボーダー州にあるミッシェルのうちへ遊びに行く。彼女はグラスゴースカルプチャースタジオ設立当時の友人なので、会うのはかれこれ20年ぶりということになる。彼女はスコットランドでは珍しい、石の彫刻家だ。ボーダーの田舎に、もと学校だった建物を買い取って自宅兼スタジオに改修し、家族そろって住んでいるらしい。ゴードンから車を借りて三時出発。今日はエミリのブレイクダンス・クラスの日なのでそれが終わってからと思って待っていたのだが、彼女はくたびれていたようで、今日はクラスに行かずに、夜遅く出る予定が早めに出ることになった。
平らな田舎道をひたすら走る。スコットランドの秋は光がドラマチックだ。要するにしょっちゅう晴れたり降ったりと、女心と秋の空なのだ。ミッシェルの家にはほぼ四時過ぎに到着。やはりグラスゴー時代の友人の、カラムとその彼女がミッシェルのうちに数日前から滞在している。ぼくらはのんびりアトリエにミッシェルの仕事を見に行ったり、庭をぶらぶらしながらビールを飲み始め、ご主人のトーマスの作った焼き鳥をごちそうになり、久しぶりに作家仲間で昔話やお互いの近況報告などビールとワインで、結局、朝の3時頃まで話し込んだ。
グラスゴースカルプチャースタジオはぼくらが友人達十数人で立ち上げた組織で、彫刻家による彫刻家のための彫刻家のオルガニゼーション、巨大なスタジオを借りてワークショップとしての様々な素材の彫刻制作設備と個人アトリエの提供を行い、様々なアートイベントや展覧会を行っていた。ケイトは日本に来るまで初代の事務局長を二年ほどやった。初代設立メンバーの多くは数年から十数年経って自分専用のアトリエやワークショップに移動したが、カラムは二代目のディレクターとして十年以上ワークショップと直接関わって来た。現在は会員数270をこえる。
会員数は着実に増えているが、しかしその反面、現代アートの状況を反映してか、素材と直接格闘する作家がグンと減って来ている。特にグラスゴーのアートスクールはワークショップ的な仕事をしなくなって来たため、(何をしているんだろう?)彫刻科を廃止する寸前なのだ。カラムは今の世代と教育方針にひどく憤慨しながら、そのうち自分で制作する作家なんていなくなるだろうな、とか言っていた。テーブルの反対側で、絵美理のドローイングを眺めながら、トトロの話をしていたトーマスは(彼はニューキャッスル大学のアニメーション科主任教授)そんなぼくらの話をニヤニヤッと聞いている。
18:13:00 |
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02 September
Tracy Emin
近代美術館でリチャードと待ち合わせて、「トレイシー・エミン20年展」をみる。トレイシー・エミンの出世作、ベッドをはじめて見た。ふうん、これがあのトレーシーの有名な汚いベッドか...。
作品はとにかくスキャンダラスで性を巡るテーマにはうんざりするが、彼女結構絵はうまい。でもこの程度の絵はそこら中に転がっているから、ふつうなら特に注目はされない。むしろ、現代という限定的な社会状況の中の性と死を考える、というセールスポイントをひっさげて、きたないベッドでターナープライスをもらってから、彼女はスターダムにのし上がったのだ。
若い頃の彼女はぎらぎらとした感性の鋭さを感じたがーわれわれと同年輩なのだーいまの彼女はただのおばさん風で、あまりいい年の取り方をしているとは思えない。
一緒に見て回った友人のリチャードも似たような感想を持っているようだ。
彼はいまかなり悠々自適の生活を楽しんでいる。金もあるのだろうが、時間もある。ついこの間まで、アートアートと騒いでいたのだがアートマーケットの異常加熱、カネのことばかりで右往左往するアートには嫌気がさしたらしい。いまは音楽の方に入れ込んでいるとか。50歳の記念に作曲してもらうのだと楽しそうに言っている。
20:42:00 |
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29 August
Deca Dance
プレイハウスで八時から「ハシーバ・カンパニー」の「デカ・ダンス」を見にいく。劇場まえでたばこを吸っていたらケイトの同級生たちに会った。もう大きな女の子たち、娘がいる。休憩時間にはチャーリーとチャーリー(夫婦とも同じ名前なのでちょっと混乱する)に会う。
「ハシーバ・カンパニー」はイスラエルのダンスチーム、動きが面白くエネルギッシュなパフォーマンス。ダンサーたちの動きがとても良かった。振り付けがいい。大勢が一体となる時とバラバラになる時と、緊張感が満ちていて、豊かで、とても面白かった。
「私は、観客がどこに注意を向けたら良いか分からないような場所が好きだ。
私は、観客に選択をゆだね、全てを包括することのできない個々の瞬間を撒き散らす。
観るという私たちの体験は、すべての要素を一度に理解できるということとは関係ない
我々はそれをすべて包括できるとは約束されていない。
それは―――幻影である―――ということはできる。
オハッド・ナハリン(アートディレクター;公演パンフレットより)」
20:34:00 |
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27 August
Ninewells Hospital Art Commission, Dundee
八時に起きてケイトのダンディー・コンペのプレゼン準備手伝い。この一週間ずっと模型やフォトショップで画像加工。今日午後のプレゼンまで何とか間にあわせる。ここ数日は明け方までの作業となった。昼過ぎにゴードンの車を借り、模型とパネルを積み込んで会場となっているダンディー・コンテンポラリー・アートへ向かう。5人の発表者の最後なので、割と時間を気にせず出来るだろう。私はパソコンのセットだけ手伝って(私が居ると気が散るので)ケイトがプレゼンしている間、ダンディーの町中を散歩する。
買い物。立ち寄った本屋で村上春樹がズラッと並んでいるのを見つけた。エジンバラの本屋にはこんなにおいていない。全部買っておきたい衝動に駆られたが、がまんしてとりあえず2冊だけ。先日ケイトに「羊を巡る冒険」をプレゼントしたら、とても面白かったといっていたので、その続きの「ダンス・ダンス・ダンス」を買う。ついでに「ねじまき鳥」も誕生日プレゼント用にこっそり買っておく。となりのスポーツ用品店のバーゲンで、潮音にトレーナーの上下(彼は着たきりスズメ、トレーナー系しか着ない)と靴下、それと私の作業用にジーパンと安いサングラスを2個買った。
DCAに戻るとちょうどプレゼンが終わったところで、片づけを一緒に手伝い、街のパブでビールを飲み(私は運転なのでオレンジジュース)久しぶりにのんびりと一服。彼女の機嫌がいいところをみると、プレゼンの感触は良かったようだ。とても雰囲気のいいパブだった。町中で会うダンディーの人たちはちょっと話をしても、とても気さくで笑顔があふれる。
ダンディーは街の印象がとてもいい。82年に来たときは街中失業者であふれかえって泣き叫ぶ人やら本当に荒い感じがしたが、いま街を歩く人々の表情は穏やかだ。今日は平日のせいか人通りも少なく、あっけらかんとしていたが、寂しいという感じではない。パブが良かった。古さ。しかし丁寧に掃除されて清潔に保たれている。トイレに行っても、パブ特有のトイレのにおいがほとんどないのには不思議と感心した。クラシックな雰囲気の店内ではあちこちにセットされたテレビで大勢の人がフットボールのゲームを一生懸命見ている。
運転しながらドナーケバブをかじって夕暮れの丘を越え、エジンバラに着いたときにはもう真っ暗になっていた。
20:10:00 |
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